井波別院瑞泉寺と彫刻の深い関係日本遺産「木彫刻のまち 井波」で『井波彫刻』の魅力に迫る
木彫りの町として知られる南砺市の井波地区。
井波彫刻はこの地の古刹・真宗大谷派井波別院瑞泉寺の歴史とともに生まれました。
2018年5月、「木彫刻のまち井波」の歴史・文化の魅力を伝えるストーリー≪宮大工の鑿(のみ)一丁から生まれた木彫刻美術館・井波≫が日本遺産に認定。今後は国の支援を受けながら、有形・無形の構成文化財を整備・活用してこのストーリーの魅力を国内外へ発信し、日本遺産を通じた地域活性化が図られます。そんな日本遺産・井波の歴史をおさらいしましょう。
井波彫刻のはじまり
明徳元年(1390)に建立された瑞泉寺。
戦国時代には170の寺院を支配した古刹でしたが、宝暦12年(1763)に火災で焼失。
再建のために京都本願寺の御用彫刻士・前川三四郎が井波に派遣され、4名の地元大工にその技を伝えたことが、井波彫刻の始まりとなりました。
井波彫刻の発展
瑞泉寺には、前川三四郎の作が残る山門のほか、本堂・太子堂など随所に井波彫刻の粋といえる作が散りばめられています。
瑞泉寺の再興とともに、井波彫刻の技術もより深まり、次第に入門する職人の数も増えていきました。
井波彫刻の代表的な作品は、欄間や衝立などの調度品。祭りに欠かせない獅子頭や曳山などにも井波の技が生かされています。
飛騨高山に近く、上質な木材が入手しやすかったという地形的な要因も、井波彫刻の発展の一助となりました。
継がれる職人の技
井波彫刻の高度な技術は、その複雑な工程にも裏付けられています。
仕上げまでに使われるノミと彫刻刀の種類は200本以上といわれます。
わずか4名の職人から始まった井波彫刻。現在では、約200人の職人の工房がまちの中心を貫く八日町通りを中心に軒を連ね、先人の技を次代に受け継いでいます。
木彫り体験をしてみよう
木彫りのまち「井波」、その魅力をに触れるには彫刻師の職人の指導のもと、木彫り体験をするのもおすすめです。
ノミなど本格的な道具を使って自分だけのMyぐい呑みを手作りできる体験があります。体験後は井波の造り酒屋で地酒の試飲も楽しめます。初めての方も気軽に参加できますよ。
井波へお出かけの前にぜひ一度ご覧ください。
日本遺産「木彫刻のまち 井波」
こうして、250年あまりにわたりその技が守られ、伝えられてきた井波彫刻。
2018年5月、「木彫刻のまち井波」の歴史・文化の魅力を伝えるストーリー≪宮大工の鑿(のみ)一丁から生まれた木彫刻美術館・井波≫として、日本遺産に認定されました。
今後は国の支援を受けながら、有形・無形の構成文化財を整備・活用してこのストーリーの魅力を国内外へ発信し、日本遺産を通じた地域活性化が図られます。「木槌の音が響き、木々の薫りが漂うまち」井波へ、ぜひ訪れてみてください。
日本遺産「木彫刻のまち井波」のストーリーはこちらから
井波(いなみ)
南砺市北川
- TEL:0763-82-2539(井波観光案内所)
- ■JR新高岡駅・高岡駅から加越能バスで(高岡駅〜井波)60分※「井波中央」バス停で下車
■砺波I.Cから国道156号線で井波まで10分 - ホームページはこちら >